Raspberry Pi 3 Model “B+“の公式発表では、CPUクロック周波数がRaspberry Pi 3 Model Bの1.2GHzから1.4GHzに向上したとされているので、実際のクロック周波数を確認してみました。
cpufrequtilsのインストール
タスクバー左端のメニューアイコンから「設定」→「Add / Remove Software」をクリックし、起動します。画面左上の検索枠に”cpufreq”と入力して「Enter」キーを押すと、しばらくして右ペインに検索結果が表示されるので、その中から”cpufrequtils”のチェックボックスにチェックを入れ、画面右下の「Apply」ボタンをクリックします。
「認証待ち」画面に続いて「認証」画面が現れるので、【STEP-09】で設定したパスワードを入力し、「OK」ボタンをクリックします。
認証が終わると、「パッケージをダウンロード中」画面が表示されます。
ダウンロードに引き続き、インストールも終わったら、右ペインの”cpufrequtils-008-1”と”libcpufreq0-008-1″の両方のチェックボックスにチェックが入っていることを確認して「OK」ボタンをクリックし、閉じます。
タスクバーにCPUFreqのアプレットを追加する
タスクバーで右クリックし、「パネルの設定」を左クリックします。
現れた「パネルの設定」画面のタブ「パネルアプレット」の「追加」ボタンをクリックします。
現れた「パネルに・・・を追加」画面で「CPUFreq フロントエンド」を選択し、「追加」ボタンをクリックします。
「パネルの設定」画面に戻って、「CPUFreq フロントエンド」が選択されていることを確認した上で、「上へ」ボタンを5回クリックします。
「CPUFreq フロントエンド」がこの位置にあることを確認した上で、「追加」ボタンをクリックします。
現れた「パネルに・・・を追加」画面で「空白」を選択し、「追加」ボタンをクリックします。
「パネルの設定」画面に戻って、「空白」が選択されていることを確認した上で、「上へ」ボタンを5回クリックします。
「空白」がこの位置にあることを確認した上で、「設定」ボタンをクリックします。
現れた「・・・」画面をタスクバーの「CPUFreq」の下に移動します。
タスクバーの「CPUFreq」と「CPU 使用量モニタ」の間隔を確認しながら、「・・・」画面の上下矢印ボタンをクリックして調節し、「OK」ボタンをクリックします。
「パネルの設定」画面に戻り「閉じる」ボタンをクリックします。
cpufrequtilsを実行して、CPUクロックの設定を確認する
LXTerminalを起動し、コマンド”cpufreq-info“で、Raspberry Pi 3 Model B+のCPUクロックの設定を確認しておきます。
cpufreq-info -o
Raspberry Pi 3 Model B+は4コア共、クロック周波数が最低で”600MHz”、最高”1.4GHz”の設定になっていました。
“governor”が”ondemand”というのは、CPUクロックを負荷に応じて自動的に切り替える設定になっていることを示しています。
下の画面は、同じコマンドでRaspberry Pi 3 Model Bのクロック周波数を表示させたもので、最低が”600MHz”、最高が”1.2GHz”です。
コマンド”reboot“で一旦、再起動します。
reboot
“CPUFreq”と”watch”コマンドで、実際のCPUクロック周波数を確認する
再起動後にタスクバーの「CPUFreq」にマウスを合わせると、その時の”動作周波数”と”速度管理(設定)”が表示されます。
起動直後は、負荷が掛かっていないので、”動作周波数”は”600MHz”です。
「CPUFreq」とは別に、LXTerminalを起動し、コマンド”watch vcgencmd”でCPUの”動作周波数”を表示させます。
watch vcgencmd measure_clock arm
同じ「LXTerminal」画面内にCPUの”動作周波数”を表示し、2秒毎に更新されます。
負荷の少ない状態では、「CPUFreq」共に”600MHz”です。
負荷を上げる為、ブラウザを起動すると、「LXTerminal」、「CPUFreq」共に最高周波数の”1.4GHz”になりました。
更に負荷を上げる為、ブラウザで動画をいくつか同時再生していると、「LXTerminal」の表示が”1.2GHz”に変わりました。このときのタスクバーの「温度モニタ」の表示は”59℃”です。「CPUFreq」の方が”1.4GHz”のままなのは、「LXTerminal」が2秒毎の更新なのに対し、「CPUFreq」はマウスオーバーしたときの表示が保持されているからです。
この結果は、下に示す公式サイトにあるグラフとも一致しています。1.4GHzから1.2GHzに落ちるタイミングがちょっと早過ぎるようですが・・・
cpufrequtilsでGOVERNORを”performance”に設定する
ファイルマネージャを起動し、左ペインで”/etc/init.d”を開きます。右ペインの”cpufrequtils”を右クリックして「アプリケーションで開く」を左クリックします。
現れた「アプリケーションの選択」画面のタブ「コマンドラインを指定」の”実行するコマンドライン:”の入力欄にに”sudo nano”と入力し、”端末エミュレータで実行する”と”コマンドの実行が終わっても端末のウィンドウを開いておく”のチェックボックスにチェックを入れます。続けて、”アプリケーションの名前”の入力欄に”nano”と入力して「OK」ボタンをクリックします。
ファイルマネージャを起動し、左ペインで”/etc/init.d”を開きます。右ペインの”cpufrequtils”を右クリックして「アプリケーションで開く」を左クリックします。
現れた「sudo」画面のカーソルを” ↓ “キーで下に送り、行頭に”#”のないGOVERNOR=”ondemand”をCPUクロックを最高周波数に固定する”performance”で上書きします。
入力したら「Ctrl」+「O」キーで上書きし、「Enter」→「Ctrl」+「X」キーで画面を閉じます。画面が閉じたら再起動します。
再起動したら、LXTerminalを起動し、コマンド”watch vcgencmd”でCPUの”動作周波数”を表示させます。
watch vcgencmd measure_clock arm
設定ファイルを書き換えて再起動したのに、「LXTerminal」も「CPUFreq」も表示が”600MHz”で、”速度管理”も”ondemand”のままでした。
「LXTerminal」画面のメニューバーから「ファイル」→「新規ウィンドウ」をクリックします。
開いたもうひとつの「LXTerminal」画面で、先程、編集したcpufrequtilsの設定ファイルを再起動します。
sudo /etc/init.d/cpufrequtils restart
今度は負荷が掛かっていなくても、「LXTerminal」、「CPUFreq」共に表示が”1.4GHz”で固定され、”速度管理”も”performance”に変わっていました。
Raspberry Pi 3 Model “B+”のCPUクロックが”1.4GHz”に変わったのに、負荷が連続して掛かるとすぐに”1.2GHz”に落としてしまう設定が残念だったので、”1.4GHz”に固定しようとしましたが、再起動するとリセットされてしまいました。現状で”1.4GHz”に固定するには、起動する度に設定ファイルを”restart”させるしかありませんが、今後も新しい情報があり次第、【 続報 】をお届けしていきたいと考えています。