前回のベンチマークでは、Raspberry Pi 3 Model B+に各種ストレージを差替えてランダムアクセスの転送速度を測りましたが、そもそも、カードスロットとUSBポートでは、どちらに接続した方が速いか知りたくなってきました。
そこで、USBポートに、前回のマスターディスク①SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 A1 32GBをmicroSDカードリーダーに差し込んだものを接続して、ベンチマークを実行してみることにしました。
調査対象のストレージ
⑥ SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 A1 32GB+サンワサプライ microSDカードリーダー ADR-MCU2BK2
新規格「アプリケーションパフォーマンスクラス:A1」のmicroSDカードをカードリーダーに挿入してキャップを被せた。外観は普通のUSBメモリーだが横幅が大きいので隣りのUSBポートには接続できない。
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⑥SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 A1 32GB+カードリーダーのベンチマーク実行
sudo parted -l
⑥SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 A1 32GB+カードリーダーADR-MCU2BK2のモデル名は”Generic SD/MMC”で、デバイス名”sda”はUSBポートに接続したデバイスであることを示しています。
続けて、【続報 ② 】で設定したcpufrequtilsをrestartさせ、CPUクロックを最大周波数の1.4GHzに固定します。
sudo /etc/init.d/cpufrequtils restart
タスクバーのCPUFreqのアイコンにマウスを合わせて、CPUクロックが1.4GHzになっていることを確認します。
①のときと同じように、実行する為の試験用ファイルを作成してから、ベンチマークを実行します。
同じmicroSDカードなのに、カードリーダーを介してUSBポートに接続するだけで、、前回と同じオペレーションの所要時間が13.1秒、ファイルの平均転送速度は、なんと12.0MB/sを叩き出してしまいました。これはニュースです!!
念の為、カードリーダーから①SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 A1 32GBを引き抜き、カードスロットに差し込んで、もう一度、ベンチマークを実行しました。
その結果は、所要時間が16.8秒、ファイルの平均転送速度は9.3MB/sで、前回と同じようなデータでした。
今回までのまとめ
全く同一のmicroSDカードでも、カードスロットに挿入した場合とカードリーダーを介してUSBポートに接続した場合では、ランダムアクセスの転送速度がこれ程違うとは想像していませんでした。
今回までのベンチマークでは、シンプルなカードリーダーに「アプリケーションパフォーマンスクラス:A1」のmicroSDカードを差し込んでUSBポートに接続するのが、Raspberry Pi 3 Model B+の最速環境になります。
みなさんも今日から、今までカードスロットに差し込んでいたmicroSDカードをカードリーダーに差替えてUSBポートに接続し、Raspberry Piを起動しましょう! ( “+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bでも【STEP-26】の設定でUSBポートから起動できます )
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