空気中や液体の温度を計測するセンサーです。
温度センサーは主にエアコン・冷蔵庫・デジタル温度計などに使われています。
温度を測る仕組みは主に三つです。
サーミスタ方式
サーミスタには性質が違う2種類のものがあります。
1つは抵抗は温度が上がると抵抗値が低くなります。逆に温度が下がると抵抗値は高くなります。この抵抗値の変化から温度を求めます。
2つは温度が一定の温度に達すると急激に抵抗値が増えるものです。
温度検知が-50℃~150℃と幅が広いのでいろいろなところで使用されています。
長所
- 価格が安い
- 計測感度が良い
短所
- 計測範囲が狭い
- 抵抗値の変化から温度を求める式が複雑
使い方
サーミスタを使用する回路の最小構成。抵抗と組み合わせて電圧をACコンバーターやICなどに読ませることで温度の変化を検出します。
IC温度センサー
半導体に熱が加わり温度が上がると流れる電流が増加します。逆に温度が下がると流れる電流は減少します。
この電流値から温度を求めます。温度検知は-55℃~+130℃でスマートフォンやスマートスピーカー、リチウムバッテリの温度監視などに使われています。
アナログ出力とデジタル出力で出力できるタイプがあります。
IC化されているので簡単に使うことができ、デジタル出力タイプのものはマイコンとの通信が容易です。
IC温度センサーはアナログ出力(電圧)とデジタル出力があります。
アナログ出力の場合は温度の測定値を表示したり記録をするときにアナログ電圧をADコンバータなどでデジタル信号に変換をする処理が必要です。
マイコン等にこの機能が備わっていればこのICをそのまま接続できます。
デジタル出力の場合先ほどのADコンバータなどの制御装置がICの中に内蔵されています。
長所
- アナログまたはデジタル出力が利用可能
- 温度と電流が比例しているため温度を求める式が簡単
短所
- 計測範囲が狭い
熱電対方式
2種類の異なる金属を使用し、接続点に熱を加えると電圧が発生します。
温度が上がると電圧も上がり、温度が下がると電圧も下がります。
この電圧値から温度を求めます。
熱電対方式ではマイコンにデータを入力する際に熱電対専用の回路をマイコンとの間に挟む必要があります。
長所
- 温度の計測の幅が広い
- 1000度を超える熱でも耐えられる。
短所
- 感度が悪い
- 熱電対専用回路を使って計測値を読み込む
湿度センサー
空気中の湿度を計測するセンサーです。
湿度センサーは主に空調機器・デジタル時計(温湿度表示機能)・気象データの計測などに使われています。
湿度を測る仕組みは主に二つです。
高分子抵抗方式
高分子ポリマーの水分量によって抵抗値が変化することで湿度を測定しています。
長所
- 価格が安い
- 構造が簡単
短所
- 湿度が20%以下は測定ができない
高分子静電容量方式
高電子ポリマーの水分量によって静電容量(電気をためることができる量)が変化することで、湿度を測定しています。
長所
- 低い湿度も測定できる
- 応答速度が速い
短所
- ノイズに弱い
気圧センサー
気圧センサーは大気の圧力を測定するのに用います。
外部からの気圧によってセンサー内の膜に生じるひずみ量をひずみゲージで検知し抵抗値が変化します。この抵抗値で気圧を求めます。