自分や物体が今どのくらいの加速で移動しているのかを計測したい場合は加速度センサーを使います。
加速度センサは、加速したりブレーキをかけた時の速度の変化を検知します。
加速度がわかると所定の速度まで上げる制御ができたり坂道を検知することも可能です。
そして重力も加速度の一種なので物体の傾きも検知できます。
加速度センサーの軸
加速度センサには軸というものが存在します。
この軸が増えれば検知できる範囲が増えます。
- 1軸
前後や左右方向への直線のみ
- 2軸
前後左右の2方向
- 3軸
前後上下左右の3方向
加速度センサーの種類
ピエゾ抵抗式
センサーチップの可動部と固定した場所をつなぐバネに半導体を取り付け、バネが変化すると起きるピエゾ抵抗効果(抵抗に加わった応力によって抵抗率が変わる現象)によって電気抵抗が発生し、その変化値で加速度を求めます。
大量生産ができるので、小型機器などで主にゲーム機や携帯機器に使用されています。
静電容量式
このセンサーチップは可動部とバネ、ひずみによって変化する静電容量(電気をためられる量)変化を検知して、加速度を求めます。
低い加速度の計測に向いています。
自動車の車体制御などに使われています。
自分の向いている方角を知りたい場合は地磁気センサーを使います。
地磁気センサーは磁界を検知するセンサーです。
地球は磁気を帯びています。N極となっている南極、S極になっている北極に向けて磁界が発生しています。
この磁界の向きを調べることで向いてる方角を検知できます。
また、磁気の変化や磁力などを検出て開閉検出の非接触センサーとしても使われます。
地磁気センサーの種類
地磁気センサーには、その使用目的に応じていろいろな種類があります。
ホールセンサー
電流が流れている半導体に対して、電流に垂直な磁場をかけると、電流と磁場の両方に垂直な向きに起電力が生じます。これをホール効果といいます。
このホール効果を用いて発生する磁界で電圧を出力します。
使い勝手がよく冷蔵庫や電子レンジの蓋などの開閉検出など、非接触スイッチとして使用されています。
MRセンサー
磁気抵抗効果を利用したセンサーで、個体の電気抵抗が磁界によって変化するのを利用して地場の大きさを測定します。
ホールセンサーより感度が高く、消費電力も小さいので採用する機器が増えています。
電子コンパスなどの地磁気検出の他、モーターの回転、位置検出などに使用されています。
ジャイロセンサーは回転方向の動きを検出できます。
右や左にどんな程度回転しているかを認識したり、物体の姿勢の傾きを検知できます。
カメラなどの手振れ補正もこのセンサーのおかげで動作しています。
ジャイロセンサーの種類
回転機械式
回転機械式ジャイロセンサーは、地球コマのような形をした部品を機械的に回転させ、傾くことによって発生する力を検出することで角速度を測定します。
光学式
光学式ジャイロセンサーは、光コイルやレーザー光、反射板などを使用して角速度を検出します。
さらに光学式ジャイロセンサーは、リングレーザータイプと光ファイバータイプの2種類に分かれます。
リングレーザータイプは飛行機やスペースシャトルに、光ファイバータイプはモーターボート、レーシングカーに利用されています。
振動式
振動式ジャイロセンサーは、機械的な動きをする素子とその信号を処理する電子回路から構成されており、この相互関係がセンサーを搭載した機器の角速度を検出します。
また、振動式ジャイロセンサーにはシリコンを使用した静電容量方式と水晶やほかの圧電材料を使用したピエゾ方式の2種類があります。
機器の特性に合わせて使い分けています。ゲーム機器を傾けると画面内のキャラクターが動くのはこの技術を応用しているからです。