【 続報 番外編 Part3 】”+”なしのRaspberry Pi 3を16GBのmicroSDで起動している場合は?

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これまでに実施してきたベンチマークが【 続報 ⑤ 】で、早々と上限の『絶対に超えられない壁:USB2.0の理論的最大転送速度60MB/s ( 480Mbps )』を達成してしまったところで、今でも普通に使われている16GBのmicroSDカードから起動している場合のベンチマークも確認しておくことにしました。

調査対象のストレージ

⑩ SanDisk Ultra microSDHC UHS-I 16GB

“A1″なしのSanDisk Ultra microSDHC UHS-I 16GBで、公称最大読取り速度は①と同じ80MB/s

⑪ PNY microSDHC Class10 UHS-I 16GB

以前はよく見かけたPNYのmicroSDHCカードで、公称最大読取り速度は30MB/s

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“+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bで対象ストレージ⑩のベンチマーク実行

【続報 ③ 】と同じ実行条件で、 “+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bを起動し、コマンド”parted“で接続したデバイス名とそのモデル名を確認します。

sudo parted -l

⑩SanDisk Ultra microSDHC UHS-1 16GBのモデル名は”SD SL16G”で、デバイス名”mmclbk0″はカードスロットに挿入したデバイスであることを示しています。

続けて、【続報 ② 】で設定したcpufrequtilsをrestartさせ、CPUクロックを “+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bの最大周波数1.2GHzに固定します。

sudo /etc/init.d/cpufrequtils restart

タスクバーのCPUFreqのアイコンにマウスを合わせて、CPUクロックが1.2GHzになっていることを確認します。

結果は、所要時間が28.9秒、ファイルの平均転送速度は5.4MB/sで、同一グレードの32GBより1.3MB/s遅い値でした。

“+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bで対象ストレージ⑪のベンチマーク実行

【続報 ③ 】と同じ実行条件で、 “+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bを起動し、コマンド”parted“で接続したデバイス名とそのモデル名を確認します。

sudo parted -l

⑪PNY microSDHC Class10 UHS-I 16GBのモデル名は”SD SL16G”で、デバイス名”mmcblk0″はカードスロットに挿入したデバイスであることを示しています。

続けて、cpufrequtilsをrestartさせ、CPUクロックを “+”なしのRaspberry Pi 3 Model Bの最大周波数1.2GHzに固定します。

sudo /etc/init.d/cpufrequtils restart

タスクバーのCPUFreqのアイコンにマウスを合わせて、CPUクロックが1.2GHzになっていることを確認します。

こちらの結果は、所要時間が55.8秒、ファイルの平均転送速度は2.8MB/sで、⑩の半分の速さでした。

これまでの結果

今回のベンチマークで、microSDカードが同一ブランドの同一グレードでも、容量によってランダムアクセスの転送速度に違いのあることが分かりました。

「“+”なし」のRaspberry Pi 3 Model Bでも、パフォーマンス改善の手段は色々とあるので、簡単なことから試してみてはいかがでしょうか。