3Dプリンタとレーザーカッターを使って、本棚を改良してみます。本棚自体は手を入れずに、パーツを作って本棚を作成します。制作はFabshop工房にある道具を使って加工します。
▼使うソフトウェア
- 123D(3Dデータ作成)
- イラストレーター(MDF加工用)
▼使う機材・道具
- 3Dプリンタ
- レーザーカッター
▼使う資材
- MDF(木材)
- ABS樹脂
- 木工用ボンド
3Dデータで円柱と長方形を組み合わせて、本棚の棚を止める金具を差し込むところに使います。本棚は通常ほんの高さ程度にしか、仕切り棚が入っていませんが、3DプリンタとMDFボードを組み合わせて、段数を増やして、小物などもしまえるように作れます。
下の図のように仕切り棚を止める金具の穴に3Dプリンタで制作した円柱と直方体で組み合わせたデータを使います。データの作成にはAutoDeskの123Dで作成します。
あらかじめ穴の寸法を測り、3Dデータを作成したら試しに1個出力し、うまくいったら複数出力します。
出力が完了したら、下にひかれているラフトとよばれるサポートを外すと以下のようになります。
つづいて、MDFの加工を見ていきましょう。
MDFを加工して、引き出しや仕切り棚を作る。
MDF(Medium density fiberboard)とは、木材を繊維状にして、接着剤や合成樹脂を加えて板状にした木質の板です。
次にMDFボードの制作について説明します。今回はFabshopにある4mmと2.5mmのMDFボードを利用して制作します。
デザインはイラストレータで行います。
カットする線を描くだけなので、非常に簡単な作業です。
データができたらレーザーカッターに転送し、MDFをカットします。写真は2.5mmで作った引き出しのデータです。
カットしたMDFを木工用ボンドで張り合わせます。接着面に軽くボンドを流します。立ち上げて、張り合わせます。
以下のように引き出しが完成しました。
引き出しが完成したら、仕切り版を4mmのMDFボードでサイズを計って制作します。今回の仕切り板には、縦方向にも支えを作って、仕切り板のたわみを抑えるのと、引き出しのガイドになる2つの機能を付けました。
以下のように完成しました。
デジタルのものづくりは、コンピュータを使ってデータを作成し、3Dプリンタや、木材、アクリルなど様々な素材を”自分の思うがままに形にして”ものを作ることができます。今回の棚は部品だなとして、ちょうどよいサイズが市販されてなかったので、自作したのですが、自分で作ったものは使いやすく、壊れても作り方をしっているので、直ぐに修復できるでしょう。
アイデア次第でできる、デジタルのものづくりをたのしみましょう!