トマトはどこからやってきたのか?
トマトの原産地は南米のアンデス山脈で、元々はミニトマトのように小さい実のものだったようです。ペルーやエクアドル、コロンビアなどの国では現在でも広範囲にわたって野生種が存在しています。アンデスより北のメキシコのアステカ文明でも栽培されていて、16世紀になるとヨーロッパ各地に広がりました。このころはトマトには毒があると思われていたため、主に観賞用に育てられていました。
その後18世紀ごろ、イタリアでソースなどに使われ、食用として広く使われるようになりました。これにより需要が更に増していき、シチリア島が世界最大のトマト産地となり、品種改良などがおこなわれるようになりました。
日本には江戸時代に渡来
トマトがアジア圏に渡来したのは17世紀ごろ、ポルトガル人によって中国やインドネシアなどに渡り、18世紀ごろに中国から日本へとやってきました。しかし日本でも最初は観賞用として楽しむ「唐柿(とうし)」とよばれていました。日本で食用として「トマト」として食べられるようになったのは昭和になりアメリカから輸入されてきた品種のもので、戦後には全国各地で栽培されるようになりました。